一般的に操作が楽で扱いやすく、穏やかな走りで快適な移動を実現してくれるイメージが定着しているスクーター。
それは大凡間違ってはいないが、その枠に収まらないモデルも存在する。
それがキムコのKYMCO-KRV180TCSである。
コンパクトなボディに排気量175ccの水冷4バルブエンジンを搭載し、快適な移動のみならず、ライディングの楽しさも追求されたマシン。
さらにアグレッシブなデザインと装備の充実も相まって、オーナーの所有感を満たすとともに走りを楽しく盛り上げてくれる。
車両に跨るとシートは先端がシェイプされているのと高さを抑えた795mmのシート高によって足つき性は良く、現代の日本の成人男性の平均身長(171.5cm)であれば何の問題もなく、小柄な男性や女性もそこまで苦にはならない。
また車体も143kgと軽量で、取りまわしが楽にできるのも嬉しいところだ。そしてポジションはアップライトなハンドルが、リラックスした体勢でバイクライドを楽しむことが可能となっている。
気になる走りは、スムーズな発進と同クラスのライバル車両を圧倒する力強い加速が大きな魅力となり、ストップ&ゴーの多い街中ではスムーズに車両を動かせ、高速ライドもしっかりとこなしてくれる。
またパワフルなエンジンとともに、その快適な走りを支えているのがキムコのフラッグシップモデル「AK550」と同様に採用された独立スイングアーム、さらに前後の重量配分の最適化やエンジンとトランスミッションをフレームに搭載させることで車両の低重心化も図られ、それらが走りをグレードアップさせている。
高速やワインディングを走ってみると、高速ではハイスピード巡行でも車体がブレることなく安定感のある走行をキープしてくれ、ワインディングではコーナリングの際の路面追従性と安心感が高く、さらに軽快なハンドリングによって自分の運転技術が上がったと錯覚するほどのスムーズな走りを体感させてくれた。
街中、高速、ワインディングと様々なシーンにおいて快適な走りを実現し、またライディングの楽しさも味わせてくれるKYMCO-KRV180TCSは、まさにオールマイティに使えるスポーツスクーターであり、加えてスマートキーシステムをはじめ、USBソケットやフロント給油口、大型LCDメーターにシーケンシャルウインカー、そして最先端の安全機能(TCS&ABS)と装備も充実。
価格56万1000円は、同クラスの他車種と比べるとやや高価に思えるも、走りと装備を考慮するとお買い得感を感じる。
肩肘張らず気軽に乗れて、気持ちの良い走りを楽しめる一台が欲しいという人やスクーターであってもワクワクさせてくれるモデルが欲しいという人にとってKYMCO-KRV180TCSはまさに最適。
論より証拠なので、まずは乗れば思わず感嘆してしまうその走りを皆さんにも体験してみて欲しい!